結節性硬化症 結節性硬化症の診断

結節性硬化症の診断方法には、遺伝子検査を行う方法と、症状から診断する方法があります。

遺伝子検査

結節性硬化症が疑われるが、症状が明らかでなく確定診断ができない場合に行われることがあります。ただし、10~25%の患者さんでは遺伝子検査で確定診断ができず、遺伝子変異が見つからなかったから結節性硬化症ではない、とはいえません。

症状から診断

  • 確定診断:下記いずれかの場合

    • ・大症状2つ
    • ・大症状1つと小症状2つ以上
  • 疑い診断:下記いずれかの場合

    • ・大症状1つ
    • ・小症状2つ以上
大症状 皮膚 (1)白斑(直径5mm以上が3つ以上)
(2)顔面の血管線維腫(3つ以上)または線維性頭部局面
(3)爪線維腫(2つ以上)
(4)シャグリンパッチ
(5)多発性の網膜過誤腫
(6)皮質結節または大脳白質放射状神経細胞移動線(複数)
(7)上衣下結節(SEN):脳室の小さな結節
(8)上衣下巨細胞性星細胞腫(SEGA)
心臓 (9)心横紋筋腫
(10)リンパ脈管筋腫症(LAM)
(11)血管筋脂肪腫(AML)(2つ以上)
小症状 皮膚 (1)散在性小白斑:紙吹雪のような皮膚病変
(2)歯のエナメル質の多発性小腔:歯の小さな陥凹(3つ以上)
(3)口腔内線維腫(2つ以上)
(4)網膜無色素斑
(5)多発性の腎嚢胞
(6)腎以外の過誤腫

結節性硬化症の診断基準及び治療ガイドライン-改訂版-
日皮会誌:2018;128(1).1-16.より改変

大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 神経皮膚症候群の治療法の開発と病態解析学 寄附講座 教授 金田眞理先生 監修

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