血管腫・脈管奇形 小児慢性特定疾病と指定難病の医療費助成制度
各制度の概要と対象疾病
血管腫・脈管奇形では、疾患の種類や病態・重症度、年齢などに応じて、いくつかの医療費助成制度を利用できます。その代表例が小児慢性特定疾病に対する医療費助成制度と、指定難病に対する医療費助成制度です。
二つの制度は似ているものの、下の表のとおり施策の目的の違いから異なる点があります。
各制度の対象となる脈管系疾患は、下図をご参照ください。
制度間で対象疾病の名前の付け方が一部異なっており、対象となる疾病の決め方が若干異なっています。
また、小児慢性特定疾病の対象となる方が、必ずしも指定難病の対象になるというわけではありません。
情報は更新されることがありますので、インターネットや自治体の窓口などで最新の情報をご確認ください。

参考:難病情報センターHP、小児慢性特定疾病情報センターHP (2025年10月現在)
各制度の自己負担上限額の違いについて
どちらの制度でも、医療費の自己負担の割合が3割から2割に引き下げられ、自己負担上限額は世帯所得によって変わり、その区分基準の設定も両制度で同様です。ただ小児慢性特定疾病の方が、指定難病よりも自己負担上限額が低く、入院中の食費にも一部助成があります。指定難病には、認定の要件を満たす重症度には達していないが、高額な医療を継続する必要がある場合(月ごとの医療費総額が33,300円を超える月が年間3回以上ある場合)は、医療費助成の対象となります。

参考:小児慢性特定疾病情報センターHP、難病情報センターHP (2025年10月現在)
小児慢性特定疾病から指定難病の医療費助成制度への切り替え時の注意
小児期に血管腫・脈管奇形を発症した場合、対象となる医療費助成制度は複数存在し、併用が可能な場合もあります。ただし、国制度である小児慢性特定疾病と、同じく国制度である指定難病を併用することはできず、実際に窓口で使用できるのはどちらか片方となります。
子どもの頃から医療費助成制度を利用する場合、一般的には自己負担額がより少ない小児慢性特定疾病を申請し、20歳近くなったところで指定難病への制度の切り替えを検討することが多くなると考えられます。
ただ、指定難病への切り替えは新規の申請になるため、申請時に指定難病の重症度基準に該当しているかが判断基準となりますのでご注意ください。また、指定難病と小児慢性特定疾病には制度目的の違いがあるため、認定の基準は異なります。

監修
岐阜大学 医学部附属病院 小児科 臨床准教授 小関道夫先生