子宮内膜症の社会的影響月経困難症・子宮内膜症

子宮内膜症は社会的にも重要な病気だと聞きますが?

子宮内膜症は生殖年齢にある女性に大変多い病気です。特に先進国では増加傾向にあるといわれています。その原因は少子化、晩婚化などの社会的変化によって子宮内膜症の発生するリスクが高まっていることや、環境ホルモンなどが影響しているのではないかとされています。これらの原因については現在研究中ですが、今後も増加する可能性が高いと思われます。

子宮内膜症は癌などと違って良性の病気であり、生命を脅かすものではありませんが、その特徴である痛みは非常に強く、また家庭や社会において最も活躍しなければならない年代の女性に特有の病気であることから、患者さん本人の生活の質(QOL)と女性が担っている役割の両方に大きな影響を及ぼします。この病気によって社会や家庭が被る経済面を含めた損失は、予想以上に大きいとも言われています。

また、不妊という症状について見ると、子宮内膜症と不妊との関係はどちらが原因でどちらが結果かという点が判然としないことも多いのですが、これだけ少子化が進んだ状況では悪循環に陥って、益々少子化に拍車がかかることも考えられます。

月経困難症が女性の就労に与える社会経済学的影響
疼痛による労働損失日数は6カ月あたり 常勤・非常勤職:763億円 6カ月あたりの労働損失は 常勤職:0.40~1.44日
専業主婦:1.127億円 非常勤職:3.37~1.14日
合計:1.890億円 専業主婦:1.01~1.89日

平成12年度厚生科学研究「リプロダクティブヘルスからみた子宮内膜症等の予防、診断、治療に関する研究」

月経困難症・子宮内膜症について知ろう 目次聖路加国際病院副院長 百枝幹雄先生 監修

ページトップへ