グローバル展開を推し進める
私たちの新薬を待ち望んでいる
世界中の患者様のために
代表取締役社長塩村 仁
ノーベルファーマは「必要なのに顧みられない医薬品・医療機器の提供を通して、社会に貢献する」とのミッションを掲げ、2003年に創業しました。既存の製薬会社が取り上げないアンメットニーズの医薬品の開発を志し、2008年には当社第一号の「ノベルジン」を含む3つの新薬を世に送り出しました。以来、現在までに20を数える新薬・医療機器を開発し、難病・希少疾病を中心に、医療現場に新たなオプションを提供してきました。
実は難病・希少疾病用医薬品の市場は、必ずしも大きいとはいえません。それゆえに大手の製薬会社ほど、開発に積極的ではありませんでした。でも、そのように市場規模が小さなオーファンドラッグにこそ、大きなチャンスが眠っていると私たちは考えています。難病・希少疾患の多くは治療薬もなく、多くの患者様が今も苦しんでおられます。そこには解決しなければならない、重大なアンメットニーズがあります。これからもノーベルファーマの行動基準である「判断に迷ったら患者の利益を優先する」を第一原則にして、いまだ日の当たらない難病・希少疾病の新薬開発を推し進めることにより、私たちは社会の未来に貢献していきます。
これまでノーベルファーマは、国内の患者様のために新薬や新医療機器を開発する事業に邁進してきました。一方、海外にも難病・希少疾病に苦しむ、さらに多くの人々がいます。ノーベルファーマが開発する新薬を、世界中で待ち望んでいる患者様へお届けするために、グローバルな事業展開への第一歩を踏み出しました。先ず米欧中で求められている新薬の販売承認申請と市場導入の準備を始めました。さらに、アカデミアと提携し、アフリカでマラリアワクチンの臨床開発を進めています。高い防御効果が示唆される、この画期的なワクチンが実用化されれば、アフリカ地域の年間4、50万人ともいわれる犠牲者―その多くは5歳以下の子供たち―の命を救うことができます。
こうしたグローバル展開の推進は、利益追求だけを目的として成し得るものではありません。現在までノーベルファーマは「患者の利益を優先する」ことを原点にし続けた結果、一定の収益を確保できるまでに成長することができました。しかし、その収益はあくまで持続的なミッションを遂行するための新たな原資であって、会社の規模拡大を目的とするものではありません。もしかしたらノーベルファーマがグローバル展開を推進した結果、会社が縮小に向かってしまうかもしれません。それでも私たちは、冒頭に掲げたミッションを愚直に遂行し続けます。私たちが生み出す新薬が、世界中の患者様の利益に繋がることを信じて、新たな世界、五大州への雄飛を推し進めたいと思います。
少しだけ自慢をさせてください。ノーベルファーマが他社にできない挑戦を続けられる理由、それは私たちがプロフェッショナルの集団であるからです。ノーベルファーマに集まる人材の多くは、大手企業で経験を積んだ専門家たちです。しかも、大手企業では自分の思いを十分に発揮できないと考えた人たちばかりで、ノーベルファーマの理念に意気を感じて入社してくれました。ノーベルファーマは小さな会社であるため、一人ひとりの行動に信頼と期待を寄せ、大きな裁量を持って働いてもらっています。そして心おきなく力を発揮してもらえるよう、人事サポート制度の充実にも力を入れています。
ノーベルファーマでは早くからテレワークを推進してきましたが、新型コロナウイルスの流行を機に、これを一気に拡大させました。単身赴任を基本的になくし、また出社義務を撤廃して在宅手当を新設、テレワークを常態とする勤務形態に移行しました。居住地に制限もありませんから、東京本社所属でありながら大阪在住という社員もいます。上司との定期的なONE on ONE（Webミーティング）を実施しつつ、個々人のワークスタイルに合わせて、大きな裁量を持って働いてもらっています。
こうした制約が少ない環境でありながら実績を挙げ続けられるのは、社員がみな「大人」だからです。誰かが常に見張っていないと仕事ができない人間は、ノーベルファーマにはいません。プロフェッショナルとしての経験を活かし、全身全霊で取り組む人たちが一丸となって、理想に向かって挑戦し続けています。
もう一度繰り返します。ノーベルファーマのミッションは「必要なのに顧みられない医薬品・医療機器の提供を通して、社会に貢献する」です。この理念を支えるフィロソフィー（※1）については、「経営方針」「行動基準」「ラインマネージャーへのおねがい（※2）」の形で公開しています。ノーベルファーマで力を振るいたいと考える人は、どうかこれらのフィロソフィーに目を通してください。そして私たちの理念に意気を感じてもらえるならば、ぜひ一緒に、このやりがいに溢れた仕事に挑戦しましょう。