「必要なのに顧みられない
医薬品・医療機器の提供を通して、
社会に貢献する」
この会社使命を明確にした、2つの新薬 Interviewee 
副社長執行役員 研究開発本部長 島崎 茂樹

強く求められているが、
他の製薬会社が手がけない
医薬品をつくる

当社が提供する「アンメットニーズ医薬品」は「他の会社が手がけない薬」と言い換えてもいいかもしれません。最初に製造販売承認を取得した2製品が、ノベルジン®とルナベル®配合錠(ルナベル®LD)です。この2製品の、事業化へのプロセスと発売後のライフサイクルマネジメントの経験が、「必要なのに顧みられない医薬品・医療機器の提供を通して、社会に貢献する」という会社使命をより明確にしました。

当社初の希少疾病用医薬品
(オーファンドラッグ)

ノベルジン®はウィルソン病ならびに低亜鉛血症の治療薬です。当初はカプセル剤でウィルソン病の治療薬として開発しました。国内のウィルソン病の患者さんは約3000人。当時すでにウィルソン病の治療薬は存在していましたが、キレート剤(血中の銅イオンと結合して銅の吸収を抑える薬)で副作用が強く、妊婦さんへの処方ができませんでした。遺伝性疾患のウィルソン病は服用を中止すると症状が悪化します。また、妊娠中の服用では胎児への影響が懸念されていました。その一方で、アメリカでは副作用が少なく、妊婦さんへ処方可能な治療薬が認可されていました。「その薬をぜひ日本にも導入してほしい」という、患者さんと医師から強い要望があり、当社での開発をスタートしました。
患者さんが少ないために臨床試験に参加いただける被験者を募るのが非常に困難でしたが、患者団体のご協力もあり、製造販売承認を取得し発売することができました。ノベルジン®は治療薬がなく、「本当に必要としている患者さんがいる医薬品をつくる」という姿勢を決定づけた製品です。

リスクを恐れず、
多くの患者さんが使える
医薬品をつくる

ルナベル®配合錠は、もともと経口避妊薬として海外で開発され、国内でも販売されていた同一成分の配合剤です。海外では副効能として月経困難症にも適用されていました。しかし、当時の日本では避妊以外の目的では使用できませんでした。
他の製薬会社が月経困難症治療薬としての開発をしなかった理由は経済性です。経口避妊薬は保険薬ではないので薬価基準に収載されていませんが、比較的安価で取引されていました。そのため、研究開発費をかけて月経困難症治療薬として薬価収載されても低薬価が見込まれ、事業として採算が取れないリスクを懸念したからでしょう。
しかし、当社の考えは違いました。創業メンバーの多くが、既存の製薬会社で開発や承認取得経験が豊富で、今後の月経困難症治療薬の市場規模と、開発コストを軽減する臨床試験の進め方を熟知しており、十分に事業化できると、開発を決断しました。専門の先生方や患者団体の皆さんの応援があったのは、言うまでもありません。

適応拡大で
より多くの患者さんが
安心して使える医薬品へ

ノベルジン®もルナベル®配合錠も、当社の収益に貢献する製品に育ちました。しかし、一番の喜びは、適応拡大でより多くの患者さんを疾患の苦しみから解放できたことです。大手製薬会社は手がけなくても、製薬ベンチャーの当社の規模なら、市場が小さくても新薬を開発して発売できると確信できた2つの製品です。

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